皆様こんにちは!名古屋の解体業者ウラシコです!アスベストを含む建物を解体すると、解体費用はどう変わるのでしょうか。2022年のアスベスト関連法令の改正実施により解体工事の前には、事前検査や相応の対処が必要になります。

とはいえ、実際にどれぐらいの費用がかかるのか、どんな点に注意すべきかなど、何かと分からないこともあると思います。そこで今回は、アスベストがある場合の解体費用について、どう変わるのか具体的に解説して参ります。

また、私達は、YouTubeでも解体工事におけるアスベスト関連作業に関する情報発信を行っております。私達の活動の様子はぜひYouTubeをご参照ください。

アスベストが含まれる建物の解体費用は高くなる

アスベストが含まれる建物の解体費用

アスベストが含まれる建物は、アスベストの除去作業、アスベストを含む粉じんの飛散防止策、アスベスト建材専用の産業廃棄物処理を行うなどのといった理由から、通常の解体費用と比較して高額になります。

アスベストの処理費用は、現場の状況によって大きく変動します。部屋の形状や天井の高さ、固定機器の有無など、施工条件によって工事着工前の準備作業や仮設工事の内容が大きく異なるため、処理費用にも幅が生じます。

そのため実際の費用相場を調べるには、複数の解体業者に見積もりを依頼して比較することをおすすめいたします。あくまで大まかな目安となりますが、国交省が提示している費用の目安は以下になります(金額の幅が大きすぎるため判断材料として機能しませんね…。)

処理面積 費用の目安
300㎡以下 20,000~85,000円/㎡
300~1,000㎡以下 15,000~45,000円/㎡
1,000㎡以上 10,000~30,000円/㎡

※国土交通省「アスベスト対策Q&A」より引用

アスベストを含む建物の解体費用は飛散レベルでも異なる

アスベストの飛散レベル

アスベストを含む建物の解体費用は、アスベストの飛散レベル(レベル1~3)によっても異なります。ただし、いずれのレベルでも法令に基づく適切な処理が義務付けられており、事前調査と計画的な工事が重要です。

飛散性が高い(レベル1・2)場合は、厳格な養生や負圧集じん装置の設置など高度な安全対策が必要となり、費用は高くなる傾向があります。一方、非飛散性(レベル3)の場合は比較的作業リスクが低いため、必要な安全対策も限定的で、費用を抑えられる場合があります。

主な建材例 主な対策内容
レベル1(高い飛散性) 吹付けアスベスト、アスベスト保温材(配管・ボイラー周り)、アスベスト耐火被覆材 – 厳重な隔離養生- 負圧集じん装置の設置- 作業員の全面形マスク・防護服着用- 周囲の立入禁止措置
レベル2(中程度の飛散性) アスベスト含有断熱材、成形保温材、アスベスト含有耐火ボード(軽カル板など) – 部分的な隔離養生- 局所排気装置または負圧装置使用- 防じんマスク・防護服着用- 湿潤化による粉じん抑制
レベル3(低い飛散性) アスベスト含有スレート材、ケイ酸カルシウム板、アスベスト含有ビニル床タイル – 破砕時の湿潤化- 粉じん発生箇所の局所養生- 防じんマスク着用- 廃材は飛散防止のため袋詰め・密閉保管

建物の解体はアスベスト調査がほぼ必須

アスベストの事前調査分析

現在、ほぼすべて解体作業の前にアスベスト調査を実施することが法律で義務付けられています。アスベスト調査とは、解体予定の建物がアスベスト(石綿)を含んでいるかどうかの調査です。

「石綿障害予防規則」や「大気汚染防止法」で、解体や改修の際に事前調査の実施・結果の届け出・適正な除去・飛散防止措置などが定められているため、必ず守る必要があります。

解体する建物が実際にアスベストを含むかどうか、どこにどんな種類のアスベストが使われているかについては、アスベスト調査にて把握できます。アスベスト調査の対象となるのは、解体部分の延べ床面積が80㎡以上の解体工事などです。

これはほとんどの建物が該当します。例外として、80㎡以下の小屋や倉庫などの解体の場合は調査が不要となりますが、実際の現場では「アスベストが含まれていない」という証明がなければ、解体ゴミを処理業者に受け入れてもらえないため、調査はほぼ必須となっています。

建物(住宅)の中でアスベストが使われている可能性がある場所

家の中でアスベストが使われている可能性がある場所は、建築年代や構造によって異なりますが、以下のような部位や建材が代表的です。

家の中のアスベスト 建物の中のアスベスト

画像出典元:国土交通省「目で見るアスベスト建材

1. 天井・壁まわり

  • 吹付け材(吹付けアスベスト、吹付けロックウール):住宅の天井や梁にも使用例あり。
  • けい酸カルシウム板(初期製品):壁や天井の下地材として利用。
  • スレート板:外壁や間仕切りに使用される場合あり。

2. 屋根まわり

  • スレート屋根(波形スレート、化粧スレート):昭和50年代頃まで多く使われた屋根材。
  • 屋根下地の断熱材・防火材:アスベスト含有の耐火被覆材が施工されていることもある。

3. 床まわり

  • ビニル床タイル(塩ビタイル):昭和50年代頃までの製品にアスベストが含まれる場合あり。
  • 長尺シート・接着剤:床材の裏面や接着剤に含有しているケースも。

4. 水まわり・その他

  • 浴室の天井材や壁材:湿気・防火対策でアスベスト含有ボードが使われることがあった。
  • 配管の保温材(ボイラー、給湯管、冷暖房配管):アスベストを混ぜた保温材・耐火被覆材。
  • 煙突まわりの断熱材:高耐熱性が必要な部位に使用。

アスベストを含む建物の解体費用を抑える方法

アスベストの除去作業

ここでは、アスベストを含む建物の解体費用を抑える方法について、詳しくご紹介します。

複数の業者に見積りを依頼して業者を選ぶ

解解体費用やアスベスト処理費は業者によって差があり、同じ作業内容でも金額が異なります。そのため、複数社から見積もりを取り比較することが有効です。ただし、極端に安さを強調する業者は注意が必要です。

雑な作業や追加請求、アスベスト対策不足による健康被害のリスクがありますので、複数の業者に見積りを取ったあとは、あくまでも適正価格と呼べる範囲で選ぶようにしましょう。また相見積もりの際は事前に「相見積もり」であることを伝えるのがマナーとして適切です。

補助金・助成金を活用する

アスベストを含む建物の解体・除去工事では、自治体や国が実施している補助金・助成金制度を利用できる場合があります。制度を上手に活用することで、数十万円〜100万円以上の費用を削減できるケースもあります。

補助金の有無は自治体や解体業者に問い合わせしましょう。その際に、丁寧に調べて受け答えしてくれる業者を選ぶとより安心です。信頼できる地域密着の業者は、こうした質問にも丁寧に対応してくれます。もちろん、私達ウラシコにもお気軽にご相談ください。

主な補助制度の例

制度名 実施主体 補助内容 支給額・補助率 主な条件
自治体のアスベスト除去補助金 市区町村 アスベスト除去工事費の一部補助 数万円〜100万円程度(自治体による) 事前調査結果の提出、登録業者による施工が必要な場合が多い
建築物石綿含有建材調査等事業 国(自治体経由) アスベスト調査費・除去費の補助 自治体により異なる 自治体への申請、国の予算枠内で実施

補助金を受けるための流れ

①自治体や解体業者への事前相談

工事契約前に申請が必要な場合がほとんど。事後申請は不可になるケースが多いので注意しましょう。

②事前調査の実施

専門資格を持つ調査者によるアスベスト含有の有無確認します。

③申請書類の提出

見積書・調査報告書・工事計画書などを添付して提出します。

④交付決定後に工事開始

自治体による交付までの審査手続きを待ってから、工事を開始しましょう。交付決定前に着工すると対象外になる場合があるため注意が必要です。。

⑤工事完了・実績報告

解体業者から工事完了報告書、領収書や施工写真を提出し、補助金を受け取ります。

アスベストを含む建物の解体は信頼できる業者に依頼する

名古屋のアスベスト調査会社

アスベストを含む建物の解体は、信頼できる業者に依頼すると安心です。信頼できる業者のチェックポイントをまとめてみましたので、チェックリストとしてご活用ください。

  • アスベスト調査やアスベスト除去で豊富な実績があり、柔軟に対応してもらえる
  • 相場から大きくかけ離れていない明確な見積りを提出してくれる
  • 担当者のレスポンスが早く、気持ちよくやり取りできる。
  • 解体完了後もアフターサービスや相談をしてくれる

もちろん私たちウラシコも、アスベストを含む建物の解体工事を多数ご依頼いただいた実績がございます。まずはぜひお気軽にご相談ください。また、アスベストが見つかったあとの工事の詳細な流れは以下の記事で解説しています。ぜひこちらもご参照ください。

まとめ

アスベストを含む解体工事作業

アスベストを含む解体工事は場合は、解体費用が通常より高くなります。また、解体スケジュールも通常より長くかかるので、特に古い空き家でアスベスト含有の可能性が高い建物の場合は、余裕を持って業者に依頼するようにしましょう。

私たちウラシコでも、アスベストを含む古い建物の解体実績が豊富にございます。おかげさまで、大変ご好評をいただいておりますので、まずは何なりとご相談ください。