一軒家を解体しようと考えたとき、一体いくらかかるんだろう?と不安になりますよね。インターネットで検索すると、安さを売りにした広告も見かけますが、解体工事には建物の構造や規模、立地条件、そして廃棄物の処分費など、さまざまな条件が関わってきますので、あまりにも安い見積もりには注意が必要です。
今回は、見積もりを受け取ったときに確認すべきポイントや、安すぎる業者に潜むリスク、そして費用を上手に抑える方法まで解説していきます。「どこまでが妥当な費用なの?」「この見積もり、信じていいの?」と悩んでいる方にとって、後悔のない解体工事を行うためのヒントになりますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
一軒家の解体工事にかかる費用とは?
一軒家の解体工事にかかる費用は、建物の構造や立地によって大きく異なります。たとえば、木造であれば比較的費用は抑えられますが、鉄骨造や鉄筋コンクリート造になると、解体に必要な手間や重機の種類も変わり、費用が上がる傾向にあります。
また、住宅密集地での作業や、道路が狭く重機の搬入が難しい現場なども追加費用が発生するケースとなるでしょう。以下は、30坪の住宅を解体する場合の費用の目安です。
【一軒家の構造別・解体費用の目安(30坪の場合)】
構造 | 費用の目安 |
木造 | 約90〜150万円 |
鉄骨造 | 約120〜180万円 |
RC造 | 約180〜240万円 |
これに加えて、仮設工事費(足場や養生など)や廃棄物の処分費、重機の搬入費、人件費などが別途かかることがあります。見積もりにはこれらがすべて含まれているかを、しっかり確認しておくことが大切です。
解体工事の見積もりでチェックすべき5つのポイント
解体工事の見積もりを提出されたら、以下のポイントをチェックしましょう。
解体工事見積もりチェックポイント表
チェック項目 | 内容の説明 | 注意点・確認すべき点 |
工事範囲の記載 | 建物本体・基礎・外構など、何をどこまで解体するかが明記されているか | 曖昧な表現や「一式」とだけ書かれていないか |
廃材・残置物の処分費用 | 処分対象や費用が明確に記載されているか | 室内の家具・家電が別途費用になっていないか |
地中障害物の扱い | 万が一見つかった場合の対応や追加費用について記載があるか | 記載がない場合は、口頭でも確認を |
アスベスト対策費の記載 | 調査・除去費が含まれているか、除去が必要な場合の対応が説明されているか | 古い建物は特に注意が必要 |
支払い条件と対応姿勢 | 支払い方法、タイミング、説明の丁寧さなど | 契約を急かされたら要注意 |
5つのポイントについて、さらに詳しく解説します。
① 工事範囲が明確かどうか
工事範囲が明確にされているか確認しましょう。建物全体か、内装・外装のみか、植栽・フェンスなどの外構も含まれているか。エアコンや給湯器などの設備は、処分するか取り外しておくのか、といった具合に工事範囲に不明点がないようにしましょう。
② 残置物について記載があるか
解体前の建物に家具や家電などが残っている場合、それらの処分には追加費用がかかることが一般的です。見積もりに「残置物撤去費」が含まれているかを確認し、抜けがあれば業者に問い合わせて明確にしておくと安心です。
③ 地中障害物への対応が明記されているか
古い建物を解体すると、地中からコンクリート片や浄化槽などの障害物が見つかる場合があります。工事の妨げになる場合は撤去が必要になるため、「地中障害物が発見された場合は別途費用」などの文言があるかどうかを確認しましょう。
④ アスベスト除去費用が含まれているか
建物にアスベストが使われている場合、除去作業には専門的な技術と、適切な廃棄が必要です。もし見積もりに除去作業が含まれていない場合、後から費用請求されることもあるため、事前に含まれているかを確認しましょう。
⑤ 契約を急かしてこないか
「今日契約してくれたら値引きします。」といった説明をする業者には注意しましょう。冷静な判断をさせない姿勢は、誠意を感じられません。また、見積もりの内容に納得のゆく説明をしてくれるかもポイントです。契約後も、誠実に対応してくれるかの判断材料になります。
これらのポイントを押さえて見積書を確認することで、不透明な請求やトラブルを未然に防ぐことができます。不明点があれば遠慮せずに業者に質問しましょう。
安すぎる見積もりに注意!トラブル事例と見極め方
「A社は150万円、B社は80万円……これはB社に決まりでしょ!」と思いたくなる気持ちはわかりますが、安すぎる見積もりには注意が必要です。見積もりのチェック項目は前述のとおりですが、ほかにもこんなケースは要注意です。たとえば、現場調査を行わずに電話だけで見積もりを出す業者も要注意です。現地を見ずに出された見積書は、精度に欠けるため、追加費用の発生リスクが高まります。
価格だけではなく、その業者の過去実績、解体工事業の登録の有無などを確認する姿勢が大切です。法令に基づいた届け出を行わないまま工事を進めるような業者に依頼すると、トラブルになった場合に施主自身が責任を問われることも。
解体費用を安くするには?知っておきたい工夫と交渉術
一軒家の解体工事は高額になりがちですが、いくつかの工夫で費用を抑えることが可能です。まずは「相見積もり」を取ること。複数の業者に見積もりを依頼することで、相場感を把握でき、適正価格の判断がしやすくなります。さらに、相見積もりを提示することで、価格交渉がしやすくなるケースもあります。
次に、「残置物の処分を自分で行う」こともコスト削減につながります。古い家には家財や不用品が多く残っている場合があり、これらを解体業者に任せると別途費用がかかります。可能であれば、自分で整理・処分しておくと良いでしょう。
また、地域によっては解体費用に対して補助金が出ることもあります。自治体のホームページで「老朽家屋解体補助金」「空き家対策補助金」などの制度を確認し、活用できるかをチェックしてみましょう。
見積もり提出時にチェックしたい「業者の対応」も大事
解体業者を選ぶ際は、金額や見積もり内容だけでなく、「業者の人柄や対応」も大切な判断基準です。たとえば、素人の質問に丁寧に答えてくれるか、現地調査をきちんと行ってくれるか、書類の説明は明確かなど、誠実な姿勢を感じられる業者であるかをチェックしましょう。
また、「契約を急がせる業者」や「今日中に決めてくれたら◯万円引きます」といった営業手法を取る業者には注意が必要です。本当に信頼できる業者は、顧客の不安を解消しながら納得のいく説明をしてくれるはずです。
まとめ|見積もりの中身を見れば、後悔のない解体ができる
一軒家の解体工事は、一生に一度あるかないかの大きな決断です。安さだけに飛びつくのではなく、「その金額に何が含まれているのか」を確認することで、後悔のない選択ができます。チェックすべきは金額だけでなく、工事範囲、追加費用の有無、業者の対応など。ひとつひとつを丁寧に確認し、納得できる見積もりと信頼できる業者に出会うことが、成功への第一歩です。
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