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実はですね、実家の解体工事のご相談をいただく中で、いちばん多いトラブルが「親族間のトラブル」なんです。今回は、実家の解体でトラブルを起こさない進め方について解説していきたいと思います。
なぜ実家の解体は親族トラブルになりやすいのか?

浦志社長、本日もよろしくお願いします。そもそも、なぜ実家の解体は親族トラブルになりやすいのでしょうか?
まずですね、前提として「実家の解体には感情が絡んでくる」ということが挙げられます。残された親族間で意見が違うことで、トラブルに発展しやすいですね。
「ここはお父さんとお母さんに育てられた思い出の家だから壊したくない」とか、「実家を売って現金化したいんだ」とかですね。このように、それぞれの立場で意見がかなり変わってきます。
実家解体の話し合いの進め方
確かに親族間でそれぞれ思いは違いますよね。それでは、実際の話し合いはどのように進めれば良いのでしょうか?
まずは、押さえておきたい話し合いのポイントが6つあります。
- 1つ目:感情ではなく事実で話す。
- 2つ目:全員が同じ情報を共有する。
- 3つ目:話し合いの期限を決める。
- 4つ目:費用負担のルールを最初に決める。
- 5つ目:感情が強い場合は第3者を入れる。
- 6つ目:最終決定は文書に残す。
ということですね。これを詳しく説明していきたいと思います。
感情ではなく事実で話す

まず1つ目、「感情ではなく事実で話す」ことですね。家の解体には、親族それぞれの思い出や感情が強く影響してきます。「壊したくない」とか「早く終わらせたい」「費用を出したくない」とかね。
こうした感情のぶつかり合いは、延々と平行線になりがちです。だからこそ、事実で話すために材料を集めて話しましょう。
たとえば、
- 固定資産税や修理費・修繕費などの維持費
- 老朽化による危険性
- 空き家特例の制限
- 行政指導の可能性
- 解体後の土地の売却益
といった「感情」ではなく「現実的な事実」から話を始めると、冷静に進みやすくなります。
全員同じ情報を共有する

2つ目は、「全員同じ情報を共有する」ですね。親族の中で誰か1人だけが情報を握っていると、これがトラブルの元になります。全員が同じ情報を見られる状態を作ることが大切です。
全員が顔を付き合わせて集まり、話し合うのが理想ですけれども、LINEグループでも構いませんので、「全員で話している」という状態があるだけで、不信感は大きく減ります。
話し合いの期限を決める

3つ目、「話し合いの期限を決める」ことですね。実家の解体の相談で最も多い問題は、「いつまでもやらない・決まらない」というパターンが多いです。だらだら続けてしまうのがいちばん危険ですね。
期限の設定の例としては、
- 2週間後までに各自の意見をまとめましょう
- 来月末までに見積もりを3社取ります
- ○月○日までに最終結論を出しましょう
といった形で、期限があるとみんな動きやすくなりますので、期限を決めることも大事です。
費用負担のルールを最初に決める

4つ目、「費用負担のルールを最初に決める」ことですね。
お金の話を曖昧にしたまま進めると、必ず後で揉めます。
ですので、
- 解体費用を相続人でどのように割るのか
- 売却益が出る場合、どう分けるのか
などは、必ず最初に明確にしておきましょう。
主な分配方法はですね、
- 兄弟姉妹など相続人で割り勘にする方法。
- 「長男が1/2、あとは1/4ずつ」など、面倒を見ている人の状況などに応じて割合を設定する方法。
- 代表者が解体費用を一旦支払って、その後売却代金が入ったタイミングで精算する
というやり方ですね。
感情が強い場合は第3者を入れる

5つ目ですね。「感情が強い場合は第3者を入れる」ということです。
親族同士の意見が真っ二つになって、感情的になり話にならない場合は、相続の専門家や、解体業者が間に入ることで、客観的なアドバイスがもらえると思いますので、そういった手も良いと思います。
私たちウラシコもですね、実家の処分に関するご相談をよくいただきますので、解体費用や期間など、経験をもとにアドバイスさせていただきます。お気軽にご相談ください。
最終決定は文書に残す

そして6つ目、「最終決定は文書に残す」です。決まっても、口約束だと後から反故にされるケースが多いです。
- 解体するかしないか
- 費用負担の割合と方法
- 解体後の土地の扱いと利益配分
など、重要なことが決まったら必ず書面で残しましょう。LINEのスクショでもPDFでもOKだと思います。合意の証拠を残すことが、後のトラブルを防ぐことに繋がりますので、ぜひとも「証拠を残す」ということは確実にやっておいた方がいいと思います。
その他に話し合いで押さえておくべきポイント
話し合いの重要なポイントはよく分かりました。それでは他に、押さえておくべきポイントってありますか?
押さえておくポイントとしてはですね、
1つ目:現在の固定資産税の支払い状況。まずこれを確認しておきましょう。
2つ目:現在の名義人は誰か。これも確認しましょう。
3つ目:相続登記はどうなっているか。
ということですね。これは必ず押さえておいた方がいいと思います。それでは詳しく説明していきます。
固定資産税の管理状況

1つ目は、「固定資産税や管理状況を整理しておくこと」。毎年誰が固定資産税を払っているのか、普段は誰がどのように管理しているのか。こういった状況を出し合うことで、親族全体で状況が理解しやすくなります。
名義について

2つ目は、「名義について」です。まずは法務局で登記簿を取って、現在の名義を確認します。誰が所有者なのか、という名義ですね。名義とは、建物所有者のことを示します。相続関係が不明な場合は、そもそも手続きを進められませんので、事前に確認しておくことが重要だと思います。
そしてもう1つ覚えておきたいのが「共有名義」についてです。共有名義とは、1つの土地や建物を複数の人が一緒に所有している状態のことを指します。
例えば、相続した家を兄弟2人で名前を持っているような状況は「相続による共有名義」と言いますので、そういった場合も、きちっと確認しておくことが大事だと思います。
共有名義になると、あらゆる手続きに共有者全員の同意が必要になります。これがいちばんトラブルの原因になりやすいんですね。そのため、共有名義になっている場合は、共有名義人同士で常に連絡が取れる状態を作っていきましょう。
相続登記

3つ目ですね、「相続登記」のことですね。相続登記とは、亡くなった方が持っていた土地や家の名義を、相続する人の名義に正式に変更する手続きのことを言います。この相続登記をしておかないと、売却も解体も建て替えも進められません。
そしてこの相続登記は、2024年から義務化されております。相続してから3年以内に登記しないと、10万円以下の過料が発生することがございますので、注意が必要ですね。まずは、話し合いで相続人を決めて、登記を変更していきましょう。
最後に

浦社長、本日はとても分かりやすい解説ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。実家の解体はですね、建物の問題だけではなくて、家族の問題が絡む非常にデリケートな解体工事になります。だからこそ、事前の情報整理と、全員が納得できる話し合いが大切になります。
さらに話し合いを進める場合はですね、現在の固定資産税の支払い状況を確認して、そして現在の名義を確認して、相続登記をしていきましょう、これは必ず押さえていくといいと思います。
相続登記や名義の整理に不安がある方はですね、ぜひ弁護士さんにご相談いただくか、「身近に弁護士さんがいない」ということであれば、ぜひウラシコにもご相談いただければ、弁護士さんをご紹介することもできますので、お気軽にご連絡いただければと思います。
多数の解体工事に携わった現場経験から、最適な進め方をご提案しておりますので、ぜひ実家の解体工事の際はウラシコまでご相談いただければと思いますし、工事も頑張りますので工事もお任せいただければと思います。
揉めないことがいちばん大事です。
家族が笑顔でいることが幸せですし、故人もですね、みんなが笑顔でいることを望みますので、後々揉めないようにするためにも、皆さんが協力してやっていくことが、この先の家族にとっても大事なことだと思います。
諦めずに頑張ってくださいね。絶対に親族間で決められると思いますし、これを引きずってしまうと、ずっとこの先の来年も再来年も、ちょっと憂鬱な人生になってしまう。そんな人生は嫌ですから、ぜひ有効に、笑顔で終わることを望んでおります。
