古家付き土地の売却で、お困りではありませんか?親からの相続などで、古家付き土地を受け継いでも持て余してしまう人も多いものです。とはいえ、いざ売却したくても、どんなメリットやデメリットがあるかよく分からなくてお困りのこともあると思います。
そこで今回は、古家付き土地とはどんなものか、空き家売却時にどんなポイントを押さえておくべきかなどについて詳しく解説します。空き家売却をスムーズに進めるためにも、ぜひご一読ください。
古家付き土地の定義
古家付き土地とは、古い家が建ったままの土地のことです。不動産会社では、土地(現況古家あり)などと表記されます。 古家は、築年数が古い、傷みや汚れがひどいなどの理由で、資産価値がない家です。木造住宅の場合は、大体20年以上の家を古家とするケースが多く見られます。
とはいえ、築年数が古いだけで一般的な中古住宅と同様に住むことができる場合もあります。古家付き土地として扱うか、中古住宅として扱うかは、家の状態および売り主の判断によるのです。
古家付き土地として売却するメリット
ここでは、古家付き土地として売却するメリットについて見ていきましょう。
古家を解体する手間や費用がかからない
古家付き土地として売却すれば、古家を解体する手間や費用がかかりません。古家の解体費用(坪単価)の目安については、概ね以下を参考にしてください。
- 木造:3万~5万円
- 鉄骨造:4万~6万円
- 鉄筋コンクリート造:5万~6万円
たとえば、30坪の古家を解体する場合、木造なら90万~150万円が解体費用の目安です。ただし、あくまでも目安なので、実際には、土地の条件や古家の状態、残置物の量や種類などに左右されます。
なお、解体する家が広ければ広いほど、解体の手間や廃材の撤去費用も比例してかさむため、解体費用が想定以上に膨らむこともあるでしょう。
3,000万円控除を使える期間が延長される
古家付き土地でも、実際に自宅として住んでいた場合は、売却時の譲渡所得に対して3,000万円控除を適用できます。つまり、譲渡所得が3,000万円以下であれば、税金を支払う必要がないのです。ただし、更地にして売却したい場合は、古家を解体してから1年以内で売却する必要があります。
一方、古家付き土地での売却は、実際に住まなくなってから3年以内であれば、3,000万円控除を適用できます。3,000万円控除が2年間延長されるのは、売り手となる皆さんにとって大きなメリットです。とはいえ、まだ余裕があると考えず、早めに売却するのに越したことはありません。
買い手が住宅ローンを組みやすくなる
買い手が住宅ローンを組みやすくなるのも、古家付き土地として売却するメリットといえます。資産価値がない古家でも、土地+住宅扱いになることで、更地より住宅ローンの審査基準が下がるからです。
土地や住宅を購入する場合、住宅ローンを利用する人が多くなります。したがって、買い手によっては、古家付き土地のほうが好ましいことがあるのです。古家付き土地のまま売りたい場合は、買い手に対して住宅ローンを組みやすくなることを伝えてみるとよいでしょう。
売却時の契約不適合責任が免責になることが多い
古家付き土地を売却する場合、売却時の契約不適合責任が免責となることが多くなります。売却時の契約不適合責任とは、売却した商品に欠陥があったり契約内容と異なる仕様だったりした場合に、買い手が売り手に賠償責任を問える制度です。
しかし、古家は資産価値がない家ですから、売買契約時に契約不適合責任を免責にしても買い手からクレームが付きにくいといえます。契約不適合責任が免責になれば、売却後に何らかの理由で買い手から賠償責任を問われることがなく、安心です。
古家付き土地として売却するデメリット
次に、古家付き土地として売却するデメリットについても見ていきます。
なかなか売却できないことがある
古家付き土地は、なかなか売却できないことがあります。古家付き土地で購入した場合、古家と取り壊す必要があることから、買い手が敬遠しがちだからです。
たとえば、相続などの理由でできるだけ早く売却したい場合は、古家を解体して更地にしたほうがよいことがあります。古家の解体費用はかかりますが、早期に買い手が見つかりやすくなります。
売却価格が安くなりがち
古家付き土地は、古家の解体に手間と費用がかかるため、売却価格が安くなりがちです。同じ条件の立地でも、古家付き土地と更地では、数百万円の差になることもあります。
古家の解体費用を出したくない、解体するのが面倒だという理由で古家付き土地として売却した結果、想定よりも価格が安くなってしまうことがあります。古家付き土地のままでの売却がよいか、それとも解体して更地にしたほうがよいかについては、信頼できる解体業者に相談してみることがおすすめです。
更地にすることを検討すべきパターンは?
古家付き土地は、売却を急がない場合でも、更地にするほうがおすすめの場合もあります。たとえば、以下のようなケースです。
- 古家の状態が悪く倒壊寸前になっている
- 庭木の手入れが大変で荒れ放題になっている
- 古家がゴミ屋敷状態で害虫やネズミの繁殖が懸念される
上記のような場合、不審者がうろつく、ゴミが不法投棄される、放火の心配があるなど、地域の治安が悪化しやすくなります。近隣住民の生活に悪影響を与える恐れがあるため、速やかに古家を解体することを検討してください。
古家付き土地のままと更地にするのとどちらがおすすめ?
これまでご紹介してきたとおり、古家付き土地のままで売却するのにも、メリット・デメリットの両方があります。まずは、売り手である皆さんにとって、メリットが大きいのはどちらか、じっくり考えてみましょう。
ほかの人にとっては、古家付き土地のまま売却したほうがメリットが大きくても、自分にとってはデメリットのほうが大きいこともあります。
メリット・デメリットはYouTube動画でも詳しく解説しています。ぜひこちらも合せてご参照ください。
古家解体は信頼できる解体業者に相談を
古家解体を依頼する場合、思わぬトラブルを避けるためにも、以下のような条件を満たす業者に依頼すると安心です。
- 古家解体や古家付き土地の売却で豊富な知識と実績がある
- 丁寧な作業と高品質な仕上がりで定評がある
- 相談・現地視察・見積もりなどを無料で行っている
- リーズナブルで明確な料金システムを確立している
- 都合のよい日程で解体を依頼できる
- スタッフの言葉遣いや対応が丁寧で、気持ちよくやり取りできる
- 解体後の保証やアフターサービスが手厚い
実際に、古家付き土地として売却するか、古家を解体して更地として売却するかは、売り手である皆さんの判断になります。しかし、いったんプロの視点からのアドバイスに耳を傾けることで視野が広がり、結果的に最良の道を選べるものです。
私たちウラシコも、名古屋を中心とする愛知県での古家解体で豊富な実績がございます。ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
まとめ
古家付き土地とは、資産価値がない古い家が建ったままの土地のことです。古家付き土地として売却すると、古家の解体費用がかからない、解体する手間がかからないといったメリットがあります。一方で、更地よりも売却価格が安くなりがちなのがデメリットです。
このまま古家付き土地として売却するか、古家を解体して更地として売却するか迷う場合は、信頼できる解体業者に相談してアドバイスをしてもらうとよいでしょう。なお、私たちウラシコでも古家付き土地の売却についてのご相談をお受けしています。まずは、お気軽にお問い合わせください。