鉄筋コンクリート住宅(RC造)の解体費用は、どれぐらいかかるのでしょうか。鉄筋コンクリート住宅は木造住宅や鉄骨住宅より丈夫な分、解体費用が高くなるのは想像できますよね。

しかし、実際には、建物の広さや階数などの条件に左右されるため、一概にいくらでできるとは言えないのも事実です。そこで今回は、鉄筋コンクリート住宅の解体費用について、積算ポイントを分かりやすく解説します。

鉄筋コンクリート住宅の解体費用の相場は?

鉄筋コンクリート住宅の解体費用の相場

鉄筋コンクリート住宅の解体費用の相場は、1坪当たり6万~8万円です。つまり、30坪の建物を解体する場合は、180万~240万円程度が相場になります。

ただし、この金額はあくまでも相場であり、実際には建物や解体業者によって異なります。そのため、まずは、どんな条件で解体費用が高くなるのか、安く済ませるにはどうすればよいのかなどを調べておくことがおすすめです。

鉄筋コンクリート住宅の解体費用が高くなる理由

ここでは、鉄筋コンクリート住宅の解体費用がなぜ高くなるのか、主な理由について見ていきます。

丈夫で解体するのに手間がかかる

鉄筋コンクリート造は、とても丈夫で耐震性が高いことが大きな特徴です。一方で、丈夫なゆえに、解体するのに手間がかかります。

たとえば、木造住宅は手作業でも解体しやすいのですが、鉄筋コンクリート住宅は、構造に鉄筋が入っているため、簡単には解体できません。手間がかかる分、時間も人件費もかかります。そのため、解体費用が高くなるのです。

解体に重機が必要

解体に重機が必要になることも、鉄筋コンクリート住宅の解体費用が高くなる理由といえます。重機のレンタル費用や重機を動かすための人件費が上乗せされるためです。

なお、重機のレンタル費用や人件費は、工期が長くなるほどに比例してかさみます。

廃材の運搬・処分費用が高い

鉄筋コンクリート住宅を解体すると、大量のコンクリート瓦礫が出ます。解体による廃材は、産業廃棄物扱いになるため、廃棄物処理法に沿って専門業者に依頼し、適切に処分しなければなりません。

そのため、廃材の処分費用がかかります。また、コンクリートは重量があるため、運搬費用も高くなるのです。解体する建物が大きければ大きいほど廃材も比例して大量に出るため、解体費用を大きく圧迫します。

鉄筋コンクリート住宅の解体費用がより高くなるケースは?

鉄筋コンクリート住宅の解体費用

同じ坪数・階数でも、条件によっては解体費用が高くなることがあります。ここでは、どんな条件で解体費用が高くなるのか、具体的にご紹介しましょう。

階数

階数が多いほど、鉄筋コンクリート住宅の解体費用が高くなります。商業施設やマンションなどの高層ビルになると、数十階になることもあり、解体作業が大変です。

また、建物の倒壊や作業員の落下事故を防ぎ、安全かつ確実に解体していくためにも、慎重に作業する必要があります。そのため、階数が多いほど、工数が増えて解体費用がかさむのです。

構造の種類

鉄筋コンクリート住宅の構造は、ラーメン構造と壁式構造の2つに分けられます。

  • ラーメン構造:柱と梁を組み合わせて建物を支える構造で設計の自由度が高く、後からでも間取りを変更しやすい
  • 壁式構造:床・天井・壁といった面で建物を支える構造で、柱や梁がなくスッキリした空間を実現できる

一般的には、ラーメン構造より壁式構造のほうが解体時に手間がかかるため、解体費用が上乗せされることが多くなります。

解体方法

さらに、解体方法によっても費用相場が異なってきます。鉄筋コンクリート住宅の主な解体方法については、以下をご覧ください。

地上解体

地上解体とは、地上に重機を置いて建物を解体する方法です。坪数が少ない、低層階といったケースの解体に向きます。重機を屋上に運ぶ必要がない分、費用が積み上がることはほぼありません。

ただし、隣接する建物との距離が極端に狭い、建物の周囲の道が狭くて重機が入れないといった場合は、手作業での解体となるため、費用がかさみます。

階上解体

階上解体は、重機を屋上に運び、最上階から下階に向けて解体していく方法です。階上解体は、一般的に高層ビルなどの階数が多い建物で採用されます。

重機をクレーン車で屋上に運ぶ必要があるなどの理由により、地上解体と比較して費用がかさみます。さらに、階数が多いほど工数や作業スタッフの人数が増えることから、さらに費用が積み上がるのです。

築年数が古い

アスベスト調査

鉄筋コンクリート住宅でも築年数が古い場合は、解体する前にアスベスト調査が必要です。アスベストは、別名で石綿と呼ばれます。アスベストを含む粉じんを吸い込むと、長い年月を経て中皮腫やじん肺、肺がんといった重い病気を発症することがあり危険です。

そのため、築年数が古い鉄筋コンクリート住宅は、アスベスト調査が労働安全衛生法や石綿障害予防規則、大気汚染防止法といった法律によって義務付けられているのです。アスベスト調査を行う場合、調査費用が上乗せされます。また、工期が長引くことも、解体費用がかさむ理由の一つです。

まとめ

(RC造)の解体費用相場

今回は、鉄筋コンクリート住宅(RC造)の解体費用相場について詳しく見てきました。鉄筋コンクリート住宅は大変丈夫な一方、解体に手間や時間がかかるため、解体費用が高くなります。

解体費用の相場は、目安として1坪に付き6万~8万円程度です。しかし、さまざまな条件によって金額が上下するため、詳しくは信頼できる解体業者に現場視察と見積もりを依頼して確認してみましょう。

私たちウラシコでも、鉄筋コンクリート住宅の解体を数多くお受けした実績がございます。おかげさまで大変ご好評をいただいておりますので、まずは、何なりとお気軽にお問い合わせください。

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