実家を解体しようとすると、「どんな手続きが必要なの?」「順番はどうすればいいの?」と不安に感じる人がとても多いです。解体工事は工事前・工事後・相続の3つのステップに分けて考えると、ぐっとわかりやすくなります。
今回は初めて解体を経験する人でも迷わないよう、必要な手続きを順番に説明します。できる限りわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
空家の解体の流れとポイントはYouTubeでも解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください!
まずは実家の解体に必要な手続きの全体像をつかもう!
実家の解体手続きは意外と多いですが、以下のように整理するとシンプルに理解できます。「どの手続きがいつ必要なのか」を知るだけでも、不安が軽くなります。
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 相続手続き | 建物の所有者を確認する |
| 相続登記 | 建物の名義を変更する |
| ライフライン停止 | 電気・ガス・水道の停止 |
| 解体工事の届出 | 行政への解体届出 |
| 近隣挨拶 | 工事前のトラブル防止 |
| 建物滅失登記 | 解体後の登記手続き |
実家の解体にかかる手続き費用の目安
実家の解体では、工事費用以外にもさまざまな手続き費用が発生します。全体像を把握しておくと、予算が立てやすくなります。
| 手続き項目 | 費用目安 | 誰が負担? |
| 道路使用許可 | 約2,500円 | 施主または業者 |
| 建物滅失登記(自分で) | 数百円(実費のみ) | 施主 |
| 建物滅失登記(専門家) | 3〜5万円 | 施主 |
| 相続登記(司法書士依頼) | 5〜10万円 | 施主 |
| アスベスト調査 | 3〜10万円 | 業者 |
手続きを自分で行えば費用を抑えられますが、書類に不備があると手続きが遅れることもあります。不安な場合は、業者や専門家へ相談しましょう。
実家の解体工事前に必要な手続きを順番に解説します!
それではここからは実家解体工事に必要な手続を順番に解説して参ります。特に、相続が関係している場合は名義の確認や登記手続きが必要になることがあります。また、解体工事の前にはライフラインの停止や各種届出なども必要になります。
相続手続き(所有者の確認)

まず最初に確認する必要があるのが、建物の所有者(名義人)です。急なご両親の他界などで、実家の所有者がすでに亡くなっている場合、そのままでは解体工事を進めることができないケースがあります。
この場合、まず次のような相続手続きを行います。
・相続人の確認
・遺産分割の協議
・解体することへの合意
特に相続人が複数いる場合は、解体について相続人全員の同意が必要になることが多いため注意が必要です。相続についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
相続登記(名義変更)

先程の所有権の確認が終わったら、建物の名義が亡くなった方のままの場合は、相続登記(名義変更)を行う必要があります。相続登記とは、亡くなった方から相続人へ不動産の名義を変更する手続きです。
2024年からは、相続登記が義務化されており、「相続を知ってから3年以内」の期限が定められています。
相続登記を行わないまま放置すると、過料(罰金)が科される可能性があります。また、名義変更をしておかないと売却できない、解体手続きが進まないといった問題が起こることがあります。早めに対応しておきましょう。
ライフラインの停止手続き

解体工事を行う前に、ライフラインを停止する必要があります。停止しておく主なものは次の通りです。
| ライフライン | 手続き |
|---|---|
| 電気 | 電力会社へ停止連絡 |
| ガス | ガス会社へ閉栓依頼 |
| 水道 | 水道局へ停止申請 |
| 電話・ネット | 解約または移転 |
特にガスは安全上の理由から、必ず閉栓作業を行う必要があります。また、水道は解体工事中に使用する場合もあるため、業者と相談して停止のタイミングを図りましょう。
解体工事の届け出
ここからは相続も終わり、解体業者を見つけてから進める手続になります。基本的にこれらの届け出は解体工事に必要な届け出となり、解体業者が代行して処理してくれます。
①解体工事届け出(建設リサイクル法)

床面積80㎡以上の建物を解体する場合、「解体工事届け出」が義務づけられています。提出期限は着工の7日前まで。提出者は施主ですが、ほとんどのケースで解体業者が代行してくれます。
必要書類の例
- 案内図
- 工程表
- 建物の写真
- 委任状(業者に依頼する場合)
この届け出を怠ると、最大20万円の罰則が科されることもあります。
② 道路使用許可・道路占用許可(必要なケース)

実家が住宅密集地にある場合、作業車や足場が道路にはみ出したりするケースがあります。その場合、警察署に道路使用許可または道路占用許可を申請する必要があります。ほとんどのケースで解体業者が代行してくれます。
| 許可の種類 | どんな場合? |
| 道路使用許可 | 一時的に道路を使う(作業車を停めるなど) |
| 道路占用許可 | 足場などを道路側に数日間設置する |
基本的には業者が対応しますが、自分で申請することもでき、手数料は2,500円ほどです。
③アスベスト調査と届出(2006年以前の建物は要注意)

2006年9月以前に建てられた建物は、アスベストが使用されている可能性があります。そのため、解体前にはアスベストの事前調査が義務化されています。※2006年9月以降に着工された建物でも書面調査は必須です。
もし含有が確認された場合は、「特定粉じん排出等作業実施届」を工事開始の14日前までに提出します。こちらはアスベスト調査者の専門資格を持つ業者が提出します。アスベストは人体への影響が大きいため、専門業者による正しい対応が必須です。
ウラシコではアスベスト調査から解体まで一貫対応しています。築年数の古い実家の解体でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
④近隣への事前挨拶

届け出とは異なりますが、解体工事前に近隣への挨拶を済ませておくことも非常に重要です。解体工事では、どうしても騒音・振動・粉じんが発生します。
そのため、工事前には近隣への挨拶を行うことが非常に大切です。挨拶を怠ってしまうとクレームなどの原因になり、最悪の場合、工事をストップせざるを得なくなってしまいます。
通常は解体業者が
・工事のお知らせ
・工事期間
・連絡先
を記載した書面を配布し、近隣へ説明を行います。もし可能であれば施主様も業者と同行して一緒に挨拶されることをおすすめします。そうすることでより深い理解がえられます。
実家の解体工事後に必要な手続き2つ
①建物滅失登記(1カ月以内)

解体工事が終わったら、法務局で建物滅失登記を行います。これは「建物がなくなったことを法律的に登録する手続き」です。
これを怠ると、
- 建物が残っている扱いになり、固定資産税が課税される
- 土地の売却や建築許可がスムーズに進まない
などの問題が起こります。
必要書類
- 滅失証明書(解体業者が発行)
- 登記簿
- 地図・図面
- 申請書
自分で申請することもできるため、施主様ご自身で対応される方が多いです。忙しい場合は土地家屋調査士に依頼する形になり、3〜5万円ほどの費用が掛かります。
②水道停止の手続き

ライフラインの停止手続きの際に水道を停止しなかった場合は、ここで確実に停止しましょう。
水道は工事中、粉じんを抑える散水に使うため、工事後に停止します。停止方法は、地域の水道局へ電話またはオンライン申請でOKです。
相続が絡む実家の解体で必要な3つのチェックポイント

実家の解体では「相続」が絡むケースが多く、事前に次の3つを確認することが大切です。最後に3つの重要なポイントを解説します。
①名義(登記簿)を確認する
解体工事は所有者の同意が必要です。しかし、実家は相続登記がされず、数代前の名義のまま…というケースもあります。まずは法務局で登記簿を確認し、名義を明確にしましょう。名義が古い場合、相続登記を先に済ませる必要があります。
相続登記が未了の場合の流れ
- 戸籍謄本などで法定相続人を確定
- 遺産分割協議書を作成(相続人全員の合意が必要)
- 法務局で相続登記を申請
相続登記は自分でもできますが、戸籍の収集や書類作成が煩雑なため、司法書士に依頼するケースが多いです。費用の目安は5〜10万円程度です。
②法定相続人で合意をとる
実家の解体は、相続人全員の合意が必要です。以下のポイントについて、事前にしっかり話し合いましょう。
- 兄弟の誰が解体費用を負担するのか
- 土地の今後の使い方(売却・新築・駐車場など)
- 解体後の固定資産税は誰が払うのか
トラブルを避けるため、遺産分割協議書を作成しておくと安心です。特に土地を売却する予定がある場合は、協議書の作成が必須です。
③抵当権の確認(ローンが残っている場合)
住宅ローンが残っている実家は、金融機関の承諾がないと解体できません。抵当権者(銀行など)に相談し、ローン返済後に抵当権抹消の手続きを行います。抵当権が設定されたまま解体すると、金融機関との契約違反になる可能性があります。
実家の解体は手続きの順番を知れば不安は解消できる!

実家を解体する際の手続きは多いですが、相続関係・工事前・工事後の3つに分けて考えれば、不安なく進められます。相続登記、ライフライン停止、解体工事届け出、近隣説明、滅失登記。これらを理解しておきましょう。
特に相続が絡む場合は、名義確認と相続人間の合意が最重要ポイントです。不安があれば、手続きに詳しい解体業者へ早めに相談しましょう。
実家の解体では、業者選びもとても大切。手続きが多いほど、「相談しやすく、誠実な業者かどうか」が大きな決め手になります。手続きでお困りの方は、解体工事の実績が豊富なウラシコへお気軽にご相談ください。相続に関する疑問にも、わかりやすくお答えします。



