「実家を相続したけれど空き家になっている」「土地を売却するために更地にしたい」など、家の解体を検討し始めたものの、一体何から手をつければいいのかわからない方も多いと思います。家の解体は一生に一度あるかないかのイベントであり、数百万円単位の高額な費用がかかることも珍しくありません。専門用語も多く、どこから手をつければ良いのか不安を感じるのも当然です。今回は、家の解体を検討し始めた方がスムーズに計画を進められるよう、最初の準備から完了までの流れを順番にわかりやすく解説します。

〇解体工事の流れ

解体工事の流れ

 ここでは、解体工事を実施するうえで何から実施していけばいいのか時系列順に紹介していきます。

●大まかなスケジュールの検討

まずは①解体の目的を明確にして、②大まかなスケジュールを立てることから始めましょう。

①家の解体後にその土地を売却するのか、駐車場にするのか、新居を建て替えるのかなど、解体後の用途によって必要な整地のレベルや解体工事の施工方法が変わってきます。

②解体工事自体は一般的な木造住宅であれば1〜2週間程度で終わりますが、業者選びや行政への申請などの手続きを含めると、全体で2〜3ヶ月前からの準備が必要です。特に引っ越しシーズンや年度末などは解体業者のスケジュールが埋まりやすいため、余裕を持った行動が重要です。

また、検討の段階で家の図面や権利書などを探しておくと、解体工事業者への見積依頼の段階で建物の正確な面積や構造が分かるため、より正確な解体工事費用の算出が可能になり、見積もり依頼の時のやり取り短縮になり、非常にスムーズに進めることができます。

●信頼できる解体業者の探し方と見積もり確認のポイント

家を安全かつ適正な価格で解体するためには、解体業者選びが重要になってきます。解体工事業者を探す際には、最初から1社に絞るのではなく、必ず2〜3社から相見積もりをとるようにしましょう。そして、提示された見積書を比較しながら最終的に依頼する業者を決めるようにしてください。

 見積もり書のチェックポイントは、建物の解体費(坪単価:建物の床面積1坪あたりの費用)だけでなく、足場代、養生費(騒音や粉塵の飛散を防ぐシートの設置費用)、廃棄物の処分費などが細かく明記されているかどうかです。「解体工事一式」のように大雑把に書かれている見積書は危険だと思ってください。

価格は安いが、不法投棄を行うような悪徳業者に依頼すると、施主(工事の依頼主)まで責任を問われる可能性があります。私たちウラシコのように、自治体からの許可を受けており、実績が豊富な業者を選ぶことが最大の防御策です。

●家の解体にかかる費用の目安と資金計画

解体工事をするうえで、解体費用がどれくらいかかるのかは、最も気になるポイントの一つでしょう。一般的な木造住宅の場合、坪単価の目安は3万円〜5万円程度と言われており、30坪の家であれば90万円〜150万円程度が建物の解体費用の相場です。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合は、より強固な構造であるため専用の大型重機が必要になり、坪単価もさらに高くなります。

見積もりを見る際に注意すべきなのが「付帯工事費」です。これは建物本体以外の解体・撤去にかかる費用のことで、庭木やブロック塀の撤去、室内に残置物(タンスなどの粗大ゴミや生活用品)がある場合の処分費用などが該当します。残置物はご自身で事前に自治体のゴミ回収などで処分しておくと、数万円〜十数万円のコストダウンにつながります。また、解体には高額な費用がかかるため、自治体の補助金制度が利用できないか、事前に役所のホームページ等で確認しておくことも強くおすすめします。愛知県における補助制度に関しては、別の記事で紹介してあります。

●解体工事の着工前に必要な手続き・事前準備

ライフラインの停止

業者が決まり契約を交わしたら、工事に向けた具体的な準備を進めます。施主自身で行わなければならない重要な手続きがいくつかあります。

①ライフラインの停止

電気、ガス、インターネット回線などの停止手続きを各会社へ連絡し、メーター撤去などを手配します。これらを忘れると大事故の元になりますので確実に実施してください。ただし、水道だけは工事中の粉塵飛散を防ぐための散水に使用するため、契約を残しておくのが一般的です。

②行政への届け出

 延床面積が80㎡(約24坪)以上の建物を解体する場合、「建設リサイクル法」に基づく届け出が義務付けられています。通常は解体業者が窓口への提出を代行しますが、施主の委任状へのサインが必要です。

③近隣への挨拶回り

解体中はどれほど気をつけても騒音や振動、粉塵が発生します。余計なトラブルを防ぐためにも、工事が始まる1週間前までには業者と一緒に近隣へ挨拶に行き、工事期間を丁寧に説明しておくことが非常に重要です。

●解体工事(着工から完了まで)

実際の解体工事がスタートします。一般的な家屋の解体工事は次のような流れで進みます。

・足場・養生の設置

建物の周囲に足場を組み、防音・防炎シートで家全体をすっぽりと覆います。

・内装の解体

次に、重機を入れる前に作業員の手作業で内装を解体します。畳や建具、窓ガラス、断熱材などを丁寧に分別しながら取り外します。

・建物本体の解体

内装が片付いたら、重機を使って建物本体の解体を始めます。屋根、壁、柱の順に、散水を行い、ホコリの飛散を防ぎながら慎重に壊します。

・基礎の解体

建物が完全になくなったら基礎を解体します。地中にあるコンクリートの土台を掘り起こして撤去します。このとき、地中に古い浄化槽や井戸などの埋設物が発見された場合は、追加費用がかかることがあるため注意が必要です。

・産業廃棄物の搬出・整地

最後は工事で発生した廃材をトラックで搬出し、キャタピラやローラーで地面を平らに踏み固める「整地」を行って完了です。完了後は必ず現地へ足を運び、きれいに仕上がっているか業者と立会い確認をしましょう。

〇解体後に忘れてはいけない「建物滅失登記」

解体工事の着工前に必要な手続き

家が更地(建物が一切ない状態のまっさらな土地)になり工事が終了しても、最後に大切な手続きが残っています。それが「建物滅失登記」です。

建物滅失登記とは、法務局にある登記簿から、その建物が存在しなくなったことを公的に申告する法的な手続きです。法律により、解体完了から1ヶ月以内に行うことが義務付けられており、申請を怠ると10万円以下の過料が科される恐れがあります。この手続きを行わないと、存在しない家に対する固定資産税の請求がいつまでも続いたり、土地を新しく売却したり、新しい家を建てる際の建築確認申請ができなくなってしまいます。

滅失登記には、解体業者から発行される「建物滅失証明書」などが必要です。手続きはご自身で法務局へ出向いて行うことも可能ですが、土地家屋調査士に数万円程度で代行を依頼することもできます。

〇解体工事の流れに関するまとめ

今回は、家の解体工事に関する流れについて説明してきました。初めてのことでわからないことが多いことだと思いますが、一つ一つ確実に進めていくようにしてください。ただでさえ高額になりがちな作業ですので、損をしないように十分に注意して進めていってください。

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